「騙されやすい人」と一括りにするよりも、“だまされやすくなる状態や傾向” として理解するのが大切です。
誰でも環境や心理状態次第で詐欺に引っかかる可能性があります。
以下では、研究や相談事例から見えてきた主な特徴や要因を整理します。
1. 心理的な傾向
傾向 | 具体的な様子 | なぜ詐欺に弱くなるか |
---|---|---|
承認欲求が強い | 「自分を評価してくれる人に弱い」 | 甘い言葉・称賛で心を開きやすい |
過度な善意・お人好し | 「断るのが苦手」「頼まれると断れない」 | 相手の要求をそのまま受け入れてしまう |
楽観的/自己評価が高い | 「自分はだまされない」 | 警戒心が薄れ、確認を怠る |
不安・恐怖に敏感 | 「もしもの損を強く恐れる」 | 脅しや急かしに反応しやすい |
ギャンブル・投機志向 | 「一発逆転を狙いたい」 | “高利回り”などの誘惑に弱い |
2. 状況・環境
- 孤独や相談相手の不在
→ 他者の意見で冷静になる機会がない。 - 大きなライフイベント中
→ 引っ越し・病気・離婚・就職・退職などで注意が散漫。 - 情報リテラシー不足
→ ネットや金融の仕組みをよく知らず、偽サイト・偽メールを見分けにくい。 - ストレスや疲労が慢性的
→ 判断力が落ち、「とりあえず言う通りに」で済ませがち。
3. 詐欺側が狙う“行動パターン”
- すぐに返信・折り返しをする
- 個人情報を軽く提供する
- 曖昧な説明に「はい」と答える
- 「限定」「今だけ」に弱く即決する
自分や家族を守るポイント
- 自覚する
- 「自分は大丈夫」と思わず、弱点を把握。
- 確認を習慣化
- 急な話は一旦保留し、公式窓口へ自分から問い合わせる。
- 相談のネットワーク
- 家族・友人・消費者ホットライン(188)などに“まず話す”。
- 最新の詐欺手口を知る
- 警察・自治体・金融機関の注意喚起を定期的にチェック。
まとめ
「騙されやすい人」という“固定された性格”ではなく、
✅心理的要因(承認欲求・恐怖・楽観)
✅状況(孤立・疲労・情報不足)
が重なると誰でもリスクが高まります。
自分や周囲がどの状態になりやすいかを知り、一呼吸置いて確認する習慣が最強の予防策です。
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