救急車の使用は、命に関わるかどうか、迅速な処置が必要かどうか、移動中の安全性確保が重要かどうかで判断します。以下の区分けが一般的です。
1. 救急車を呼ぶべき「緊急事態」
命に直結する可能性がある場合や、時間との勝負の症状です。
- 意識障害・昏睡
- 意識がない、反応が鈍い
- 強いめまいや倒れた後に起きない
- 呼吸・循環の異常
- 呼吸困難、呼吸が止まりそう
- 胸の強い痛み、動悸が激しい
- 大量の出血
- 激しい外傷
- 骨折、出血が止まらない、頭部外傷
- 交通事故や高所からの落下
- 急激な症状の悪化
- 突然の激しい頭痛(くも膜下出血の可能性)
- 言語障害、片麻痺(脳卒中の可能性)
- 高熱、けいれん(特に小児や高齢者)
- 心停止や心肺停止
- 呼吸・脈がない場合は即119
2. 救急車を使うか迷う「準緊急」
自力で医療機関に行くのが困難、もしくは症状が進行する可能性がある場合。
- 強い腹痛、吐血・下血
- 発熱(特に乳児や高齢者)、呼吸器症状
- 打撲や切り傷で出血は少ないが歩行困難
- 持病が急に悪化した場合(糖尿病の低血糖、心疾患の症状など)
ポイント: 安全に搬送できるか、家族の付き添いで医療機関に行けるかを考慮。
3. 救急車を控えても良い「軽症」
症状が安定しており、自力で病院に行ける場合。
- 軽い発熱・風邪の症状
- 軽い打撲や擦り傷
- 慢性症状の軽度悪化
- 小児の軽い発熱や咳
判断の目安
- 意識・呼吸・循環に異常 → 救急車を呼ぶ
- 自力で安全に病院に行けるか → 救急車を控えることも可
- 症状が急変しそう → 迷ったら呼ぶ(迷ったときは安全優先)
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