入手した情報をもとに、個別企業や団体に直接アポを取って案件獲得を進めることが、不動産鑑定士の独立後では一般的です。
ただし、方法や進め方にはポイントがあります。
1. アポ取りの基本プロセス
- 情報整理
- 入手した案件候補を分類(売買/相続/公共/規模別など)
- 担当者・部署、過去の評価履歴、重要度を明確化
- 接触先決定
- 個別企業:開発会社、不動産会社、投資家、金融機関など
- 団体・行政:都市計画課、公共事業部、税務署など
- アプローチ方法
- メールや電話でアポイントを依頼
- 紹介ルートを活用(既存顧客・業界人から紹介)
- 業界イベント・セミナーでの面談機会を活用
- ヒアリング
- 案件状況、評価ニーズ、希望スケジュールなどを確認
- 初期相談や簡易見積もりを提示し信頼関係を構築
2. 注意点・ポイント
ポイント | 詳細 |
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事前準備 | 案件情報、類似事例、評価方法、参考資料を整理 |
相手の役職・権限確認 | 担当者が決裁権を持つか、情報を伝えるべき相手を確認 |
提案内容のカスタマイズ | 単なる評価ではなく、顧客が求める付加価値を明示 |
信頼構築 | 丁寧な対応、期限厳守、論理的説明で継続案件につなげる |
法令・倫理順守 | 情報の扱い、守秘義務に注意しつつアプローチ |
3. 独立タイプ別アプローチの特徴
タイプ | 接触先の傾向 | アプローチの工夫 |
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都市型高額案件 | 開発会社、外資投資家、金融機関 | 投資分析・戦略提案を提示し、専門性をアピール |
公共案件 | 行政部門、都市計画課 | 入札予定案件や補償方針を確認、丁寧な折衝で信頼獲得 |
相続・中小案件 | 個人顧客、税理士、金融機関 | 相談ベースで接触、分かりやすい説明と税務連携を重視 |
複合型 | 上記すべて | 案件タイプ別に接触戦略を分け、効率的に案件獲得 |
🔹 まとめ
- 案件情報を入手しただけでは仕事は発生せず、個別企業や団体への直接アプローチが必須
- 独立後は、情報整理 → 接触先特定 → アポイント → ヒアリング → 提案のフローを繰り返す
- 成功のポイントは「信頼構築」「専門性のアピール」「相手に合わせた提案」
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