ITコンサルタントの世界:”ITコンサルタント”になる>相手企業から必要データを取得するための実務レベルのチェックリスト・ヒアリングシート・データフォーマット例

相手企業から必要データを取得するための実務レベルのチェックリスト・ヒアリングシート・データフォーマット例 を作成します。

1. データ取得チェックリスト（As-Is現状把握用）

A. 業務フロー・作業情報

項目具体内容形式・備考
作業手順書現行のマニュアル、手順書、SOPPDF/Word/Excel
作業時間各業務の標準作業時間、平均処理時間Excel表（作業別に列分け）
担当者情報作業担当者リスト、役割・権限Excel/CSV
業務フロー図現場の実務フロー（紙/口頭でなく図化）Visio/PowerPoint/手書きスキャン

B. データ系（業績・在庫・取引）

項目具体内容形式・備考
POSデータ商品別・店舗別売上履歴（期間指定）CSV/Excel
発注履歴発注日、数量、仕入先、受注状況CSV/Excel
在庫データ在庫数、入出庫履歴、棚卸結果CSV/Excel
欠品履歴欠品日、対象商品、影響範囲CSV/Excel
顧客データ必要な場合：購入履歴、属性個人情報注意、匿名化

C. KPI・業績情報

項目具体内容形式・備考
現状KPI欠品率、在庫回転率、発注作業時間、売上目標達成率Excel表・BIダッシュボード
過去実績1～3年の時系列データExcel/CSV

2. ヒアリングシート例（現場・経営層向け）

A. 経営層ヒアリング

質問目的メモ欄
現在の主要課題は何ですか？To-Be設計の方向性
欠品率・在庫回転率の目標値は？KPI定量化
技術導入に対する期待・制約は？実現可能性把握
投資可能なコスト範囲は？PoC設計時のスコープ決定
現場の負荷軽減で優先する業務は？PoC優先順位決定

B. 現場担当者ヒアリング

質問目的メモ欄
日常作業で時間のかかる業務は？作業効率化の対象把握
誤入力・作業ミスが起きやすい業務は？RPA導入対象把握
現在のシステム・ツールの使い勝手は？改善ポイント把握
理想の作業フロー・改善希望は？To-Be設計参考
データ入力や確認の頻度は？自動化対象の粒度把握

3. データフォーマット例（Excel/CSV）

A. POSデータ例

日付店舗ID商品ID販売数量在庫数量欠品フラグ
2025/09/01A01P00110500
2025/09/01A01P002001

B. 発注履歴例

発注日商品ID発注数量仕入先受注状況
2025/09/01P00120S001納品済
2025/09/02P00215S002未納品

C. 作業時間表例

作業名担当者平均処理時間（分）月間実施回数
発注入力田中1060
在庫確認鈴木5120

4. 進め方（多面的・実務的）

  1. データ要求書送付
    • 上記チェックリスト・フォーマットを添付して依頼
  2. ヒアリングワークショップ
    • 経営層・現場担当者を交え、現状課題とTo-Be希望を議論
  3. データ受領・整理
    • 欠損値確認、フォーマット統一、簡易分析
  4. 現状とTo-Beの明示化
    • KPI・業務フロー・課題一覧表を作成
  5. PoC・作業設計に反映
    • 技術組み合わせの対象範囲、優先順位、効果検証方法を明確化

💡 ポイント

  • データ要求は「具体的なフォーマット・期間・粒度」を明示して依頼
  • ヒアリングとデータ収集を組み合わせることで、現状→目標→技術設計までブレなく進められる
  • 成果物は必ずExcel/BI/フロー図で可視化し、相手企業と合意形成してから作業に入る

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