症状をよく観察して自宅でできる対応と、医療機関に相談すべきタイミングを判断することが重要です。ここでは、家庭での対応を中心に、代表的な症状ごとにまとめます。
子どもの病気・症状別 対処と受診の目安
1. 発熱(38℃以上)
家庭でできること
- 水分補給:水・麦茶・スポーツドリンクを少しずつ
- 体温調整:薄着にして、熱が高い場合は濡れタオルで体を拭く
- 安静:無理に動かさず安静にさせる
- 解熱剤:医師に相談の上、必要に応じて小児用解熱剤を使用
受診の目安
- 乳幼児(特に生後3か月未満)で38℃以上
- 39℃以上の高熱が続く場合
- 呼吸困難、ぐったりしている、痙攣(熱性けいれん)を起こした場合
症状の見分け方
- 発熱だけで元気なら家庭で様子見も可能
- 顔色が悪い、機嫌が極端に悪い、飲食できない場合は要注意
2. 咳・鼻水
家庭でできること
- 室内の湿度を保つ(加湿器や濡れタオル)
- 鼻水や痰をこまめに吸引(乳幼児の場合)
- うがい・手洗いの徹底
- 充分な休息
受診の目安
- 呼吸が速い、ゼーゼーしている
- 咳が1週間以上続く
- 発熱や呼吸困難を伴う
- 痰に血が混じる
症状の見分け方
- 鼻水や軽い咳だけなら風邪の可能性
- 息が荒い、胸がひゅーひゅー鳴る場合は気道疾患の可能性
3. 下痢・嘔吐
家庭でできること
- 水分補給:経口補水液を少量ずつ
- 消化に良い食事:おかゆ、うどん、バナナなど
- 清潔:手洗い、便や吐しゃ物の処理
受診の目安
- 乳幼児で尿が出ない、ぐったりしている
- 血便や血が混じる嘔吐
- 下痢が1週間以上続く、脱水症状の兆候(唇が乾く、泣いても涙が出ない)
症状の見分け方
- 軽度の水様性下痢なら家庭で対応可
- 脱水症状や血便がある場合は医療機関へ
4. 発疹
家庭でできること
- かゆみがある場合は保湿・冷却で緩和
- 服はゆったり、通気性をよくする
- 触らない、引っかかない
受診の目安
- 発疹に高熱を伴う
- 全身に広がる、膿を持つ発疹
- 水ぼうそうやはしかなど感染症の疑いがある場合
症状の見分け方
- 赤い斑点のみなら様子見も可能
- ブツブツが広がる・水疱ができる・発熱を伴う場合は受診
5. 腹痛・嘔気
家庭でできること
- 安静にして無理に食べさせない
- 水分を少量ずつ補給
- 暖かいタオルでお腹を温める(痛みが軽い場合)
受診の目安
- 激しい痛み、ぐったりしている
- 嘔吐を繰り返す、血が混じる
- 腹部が張る、触ると痛がる
症状の見分け方
- 軽い腹痛で食欲がある場合は様子見も可能
- 痛みが急激・持続・強い場合は医療機関へ
6. 咽頭痛・のどの赤み
家庭でできること
- うがい(塩水うがいが有効)
- 水分補給
- 室内湿度を保つ
- 軟らかい食事で刺激を避ける
受診の目安
- 高熱を伴うのどの赤み
- 飲み込めない、呼吸困難
- 首のリンパが腫れて痛みが強い
症状の見分け方
- 軽いのどの痛みだけなら家庭で対応可能
- 発熱・腫れ・膿がある場合は医療機関へ
7. ポイントまとめ(家庭での観察・対応)
- 体温・症状を記録
- 発熱や咳、嘔吐、下痢の時間・回数を記録すると医師に伝えやすい
- 水分補給と休養が基本
- 重症兆候を見逃さない
- ぐったりしている
- 呼吸が荒い
- 脱水症状(唇が乾く、泣いても涙が出ない)
- 激しい腹痛、血便・血嘔吐
- 小児科や休日・夜間救急の連絡先を把握
- 状況に応じて迷わず連絡できるように準備
💡 ワンポイント
- 乳児や小さな子どもは症状が急に悪化することがあります。
- 家庭での様子見は大事ですが、「いつもと違う様子」を感じたら、早めに医療機関へ相談してください。
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